次世代型無人ホワイトニングサロンでの成約率アップにつながったクラウドカメラの活用法とは

秩父市の観光をめぐる課題「需要の平準化」解消
当社の「クラウドサービス」と連携したアーベルソフトのAIカメラ画像活用システム

連携概要

アーベルソフト様が開発したAIカメラ画像活用システムに USEN Camera Solutions のクラウドサービスを連携いたしました。

USEN Camera Solutionsのクラウドサービス連携の強み3選

クラウドサービスの
外出しが可能

様々なニーズに
応えられる柔軟性

コスト
パフォーマンスが高い

アライアンス提供 事例紹介

「コストパフォーマンスのほかにカスタマイズが容易であること、そして将来的な機能開発力を期待してUSEN Camera Solutions との連携が決定しました」


(開発会社) 株式会社アーベルソフト
営業部・担当部長 矢吹 武重 様

「地域課題の解決や観光DXの推進の為、今回のAI画像システムのビジネス化は必要だと感じます」

(参画した自治体)秩父市役所 産業観光部 先端技術推進課アシスタントマネージャー 田中 健太 様

AI画像活用事業に秩父市が参画した背景と展望

株式会社アーベルソフトは、1984年に埼玉県坂戸市で設立以来、アプリケーション開発とインフラ構築でお客様のビジネスを支えてまいりました。2020年には、地域情報写真配信サービス「ビューちゃんねる」を自社開発し、埼玉県内の自治体との連携もスタート。地域社会に貢献する企業として、新たな価値を創造し続けています。

1. 株式会社アーベルソフト 矢吹様インタビュー

アーベルソフト様が総務省の地域デジタル基盤活用推進事業(補助事業)を活用し、埼玉県秩父市におけるAIカメラ画像活用システムの運用を開始したということですが、地域デジタル基盤活用推進事業およびアーベルソフト様が取り組むAIカメラ画像活用システムについて教えていただけますか。

矢吹様:地域デジタル基盤活用推進事業は、総務省が「デジタル田園都市国家構想」の実現に向けて、地方公共団体などによるデジタル技術を活用した地域課題解決の取り組みに対し、総合的な支援を実施する内容となります。

当社が取り組むAIカメラ画像活用システムは、通信規格としては920MHz帯を利用した新しいIoT向けのWi-Fi規格であるWi-Fi HaLow(ヘイロー)を活用し、AIカメラと接続、そして画像や各種データを用いて地域課題を解決することです。

USEN Camera Solutionsを選んだ理由を教えてください。

矢吹様:一般的なクラウドサービスに画像を取り込む運用はもちろん可能ではありましたが、今回USEN Camera Solutions 様にお声がけした理由の一つは、コストパフォーマンスが高いことです。
そのため今後当システムを活用される、自治体様にコストパフォーマンスよく提供できることが一番良い点だと感じています。

コストパフォーマンスのほかに、カスタマイズが容易であること、将来的な機能開発力を期待して、USEN Camera Solutions様と連携することを決めました。

実際のシステムの写真。地場産業センター内から

総務省の補助事業に貴社規模の会社が選定されることは珍しいとのことですが、その点に関してご意見を伺えますか。

矢吹様:おっしゃる通り、我々のような中小企業が選定されることは珍しく、前例がないと聞いています。
正確な答えはわかりませんが、おそらく当社の今までの実績や地域DXに貢献したいという想いを感じていただき、選定いただいたのではないかと考えています。

秩父市様におけるAIカメラ画像活用システムが進んだ経緯について教えてください。

矢吹様:当社が提供している地域情報写真配信サービス『ビューちゃんねる』の拡大版として本事業に秩父市様と取り組み、お互いに共創できる可能性を評価いただいたと考えます。以前よりDXに対して先駆的に取り組んでいる秩父市様だからこそ本事業を推進することができました。

2. 秩父市役所 田中様インタビュー

今回ご参画いただいたご理由を教えていただけますか。

田中様:今回は単なる行政側と民間事業者の受発注の関係ではなく秩父市の地域課題からどうやってアーベルソフト様のビジネスモデルをつくるかの観点、つまり官民連携の関係性で動いているということが他にはない点だと思っています。

従来であれば、市の事業をプロポーザルにて民間事業者に依頼し、システムを提供してもらうという流れではありますが、今回の事例はそれ以上の関係です。
秩父市の観光をめぐる課題は、「需要の平準化」が挙げられます。
都心から近く観光客が気軽に来訪できる一方で、特定の時期や時間に来訪者が集中しています。

渋滞などの待ち時間もあいまって回遊が進まず、思うような消費行動につながっていないことや観光客の満足度低下の懸念がありました。観光需要の波があることで雇用が安定しないなどの問題もあります。

さらに、秩父神社参道は、歩行者と車とを分ける縁石やガードレールがないため、混雑すると接触事故が発生するリスクが高まることが指摘され、何か対策を打たなければならないと課題を感じていました。

混雑時には事故の危険が伴うほど混雑する番場商店街

番場商店街に設置されたカメラ

アーベルソフト様と連携しながら取り組む本事業では、事前にまちなかの混雑状況を情報サイトを通して発信することで、観光客や通過自動車の分散を図り、極度な混雑を緩和する狙いがあります。

タクシー待機状況可視化のためのカメラ設置。地場産業センター

また、行政施設をハブに通信ネットワークを構築する取り組みはとても新規性があります。
アーベルソフト様からの提案は、これからの地域課題の解決や観光DXの推進、データ利活用やオーバーツーリズムの未然防止の観点でもとてもありがたいと感じています。

アーベルソフト様のような事業者様と一緒にこれからも自分たちの地域からビジネスをつくり、全国に横展開していくことが必要だと考えています。

USEN Camera Solutionsの役割と今後の展望

当社では、「防犯/監視」という課題に対してカメラを導入するだけでなく、映像データを利活用し、「DX」「省人化」「マーケティング活用」などお客様の経営・運用を多角的にサポートしていけるようプロダクトの開発やパートナー企業との協業を進めています。

当社製品をご利用いただくお客様のみならず、映像データを扱う事業者にも寄り添い、両者のニーズに合わせた、フレキシブルな対応を追求することで、映像活用の新たな可能性を切り拓き、より豊かな社会の実現に貢献してまいります。

取材日:2025年2月
※本記事に掲載されております情報はすべて取材時点のものです。